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このコラムを担当する吉政創成の吉政でございます。トランスネットのマーケティング支援を行っているご縁から、このコラムを連載いたします。今回は「OSSの利用推進が1年で8.2%進み、OSSを活用する企業の64.8%は売上増」についてご紹介します。

2014年年初にIDC Japan(以下、IDC)が国内オープンソースソフトウェア利用実態調査結果を発表しました。今日はOSSのマーケットというか組織の在り方の話です。 このコラムの読者は技術者の方が多いと思うので、市場の話は興味ないかもしれませんが、どうせ学ぶなら今後伸びていく技術を取得したほうがよいと思うの で、一つの考え方としてご参考ください。また、OSSを採用している企業はそうでない企業と比べて組織的に違う可能性があると思っています。その点でも読 んでみてください。

IDCの解説のポイントは以下の通りです。

企業におけるOSSの導入率は32%、前回調査から6.7ポイント上昇
OSSの活用に対して積極的な企業は、ビジネスも成長している
OSS RDBMSの使用傾向に違い。一般ユーザー企業ではMySQL、サービスプロバイダーではPostgreSQLでの使用が多い
Hadoopの使用目的はバッチ、ログの解析、ストレージ、検索/インデックス作成など多岐にわたる

OSSの導入率は32%とのことで、まだまだ感じを受けてしまいますが、「試験的に導入」「導入に向けて検証中」「これから導入を検討していく」を含める と、OSS導入する意向の企業は58.2%になります。特に注目いただきたいのは、「今後の予定は分からない」としている企業は15.2%から9.2%に 減り、「導入しない」としている企業が34.8%から32.7%に減少している点です。これは全体的にOSS利用へ舵がきられていることを指しています。

一方で、先日、某中国系のIMEが利用者のPCからデータを無許可で自社サーバへ流出させている疑いがある(日本側は断定、中国企業側は否定)事件が起き ました。以前、Linuxの仕事をしているときに、中国の担当者が「中国は裏で何をしているかわからないOSを採用できない。OSSならすべて公開されて いるので、安心して使える。」と言っていたことを思い出しました。普通に使っている分には、なかなか自分のPCが裏で何をしているか意識せずに、ソリュー ションプロバイダーを信用して使用しています。今回の情報漏えい事件により、OSSが再認識されるかもしれません。

脱線しましたが、 IDCはOSSの利用が進んでいることに対して、もう一つ報告しています。それはOSSを利用している企業の64.8%は売り上げが増加しているそうで す。(利用検討中を含めたOSS利用推進企業全体では44.4%)さらに、その26.1%は売り上げが10%伸びているそうです。

このOSS利用企業の売り上げ増の利用は、以下であると私は推測します。

IT系企業であれば、提案の幅が広がり、コストを削減できる可能性がある
非IT企業では、コストを削減できる可能性がある
新しい技術を積極的に活用できる企業体質である

「1」と「2」にはコストのことが記載されています。OSSはライセンスが無料なのでコストが削減できると思われている方がいますが、それは少し正確では ないと思っているので、注釈します。確かにOSSはライセンス料が無料なものが多く、有料サービスのOSSでも比較的安価に設定されています。特にライセ ンス料が無料なものに言えますが、ある程度そのOSSに詳しい方がいないと、かえってコストがかかることにもなりかねません。裏を返せばOSSの利用がで きている会社はそのようなOSSを使いこなせるエンジニアがいるという意味になります。そういう会社は売り上げが伸びやすいように思えます。IT市場全体 の売り上げで非OSSが主流を占める状況で、非OSSエンジニアもOSSエンジニアも使いこなせる企業ということですので、人材活用が上手な会社である比 率が高いということを意味します。それゆえにOSSを活用している企業は売り上げが上がりやすいということだと思います。

「3」につい ては、OSSは普及が始まってから歴史が浅いものも多く、歴史があっても、新しい技術に見えている会社が多いです。そのような状況で、利用を進めている企 業像はというと、新しい技術でもよいものであれば採用していく企業風土がある可能性が高いということになります。新しい技術を採用できない会社は風化して いくと思いませんか?OSSを採用していく企業に、そのような企業はあまりいないように思えます。

今回はOSSについてのマーケティング話をしました。OSSが直接的に売り上げ増に貢献しているという側面のみならず、企業活性化の1つの指標としてみても面白いのではないでしょうか?という話でした。

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